もともと、日本においては、欧米では一般的なピアスや刺青といった「身体を傷付ける」とされるようなファッションを忌避することが多い。加えて、整形した事実を相手に指摘するのは侮辱であるとされている。
美容外科手術を受けた者に対する社会の一部の偏見はまだ根強く残っているといわざるをえない。
従って、特に公開された場における発言等に際しては、手術を受けた者のプライバシーを侵害しない配慮が必要である。
市民権を既に得ている美容外科手術としては、脱毛や縮毛矯正、歯科矯正などがある。
これらは侵襲性がないか、少ないことから美容整形とはみなさないこともある。
芸能界では美容整形を受けることが当然になっていると噂されているが、美容外科手術をしたことを公然と認める芸能人は少ない。
一方で、例えば、たかが上眼瞼に皺を一本形成し多少目の開きを大きくするだけの二重まぶた形成の美容外科手術で、本人が社会上不利益を受けていると思っている心理負担を軽減し、人のQOLの向上につながるのであれば、それは何ら社会的・倫理的に問題ではないという考え方もできる。
また、美容外科手術に限らず、例えば高齢者の女性に化粧を施すと高齢者が活き活きとする作用などが報告されている。
高齢化社会を踏まえて、美容外科手術が、技術進歩の結果、より安全に施行することができ、中高年以上の人口層がより活動的な社会生活をなすための補助手段となるのなら、美容外科手術を否定する医学的・倫理的根拠は希薄になる。
わが国において美容医療が医療の一分野として認知されるに至った経緯には、これらの考え方を基礎にするものと考えられる。
今や日本の整形人口は二十代女性で3割以上なのではないかという推測もあり、中学校や高校進学と同時に親同伴で美容外科へ訪れる場合もあるという。
更に、親の希望によって幼稚園や小学生といった児童が美容整形を受けるといったことが問題になっている。
こうした日本における美容外科の人気は、美容整形を肯定するテレビやファッション雑誌といったマスメディアの影響があるのではないかとする説もある。
一方で、美容整形を否定し陰口を叩くのを好む国民性の存在こそが、人に気づかれにくい若年のうちに美容外科手術を受けることに駆り立てる動機になっているともいえる。
日本においては、一部の美容外科手術、特に二重まぶた形成(重瞼術)にかかる費用が安価になりつつあるため、親に積極的に推奨されなくとも若年の者が自ら整形手術を希望するケースも増えている。
例えば、「埋没法」と呼ばれる手法で、診療所によっては数万円程度で受けられる。また、「アイプチ(二重のり)」や「メザイク(粘着性の繊維)」、「アイテープ(二重形成シール)」といった手術とまではいえない簡易な整形法もあるため、若年層の女性は同年齢層の男性と比べ、一重まぶたを持つ者が少ないという。
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